Victor O / Revolucion Karibeana (2009)

antineco

2009年07月05日 21:13

CD4枚をフランスのネットCD販売で買って、コリッシモ(フランスのゆうパック)で送ってもらったんだけど、東京なら2週間もすれば来るのに、ここはさすが沖縄。20日かかりようやく到着。



せっかくなんで、その中の1枚をちょっと紹介させてちょ。他の3枚もいいのがあれば後日紹介ということで。ちなみにメジャーな音楽じゃありません。日本にはあんまり入ってこないカリブ海フランス海外県のマルチニークやグアドループの音楽です。

まずマルチニークやグアドループの音楽事情だけど、ズーク(zouk)という音楽が盛んで、向こうに行くとラジオでは24時間かかりまくっている歌謡曲的存在。シンコペーション繰り返しのゆる〜いカリビアンポップスで、ニューヨークやパリではこの音楽でランバーダを踊るのがCoolらしい。歌詞も甘甘で、愛の歌とか恋の歌とか。ほとんどAll打ち込みなんで、ちょっとクドいかな。他にズーク以外ならやっぱりダンスホールとかヒップホップ(US物もフランス物も両方)が若い奴らに人気。土曜日夜ともなると、飲み屋やクラブとかでガンガンなりひびいてるっていう感じ。他は向こうの40おやぢならカッサヴなどの初期ズークやレゲエ、50おやぢならハイチのコンパやカダンス。古くはビギンやマズルカなども盛んだった音楽の宝庫。もちろんカーニバルも毎年2月にやってるよ。


ちなみにこれは2008年のカーニバルのモバイル・サウンドシステム。

ただ最近はそんなマルチニークやグアドループ、そしてカリブ海に脈々と生き続ける様々な音に影響を受け、それを組み合わせた個性的な音が登場している。フランスでは"Musique Antillaise"というジャンルになっている。まんまだけどね。

今回紹介するのも、そんな新しい流れのひとり。今年40歳でデビュー。タイトルは「カリブ海革命!」。影響を受けたアーティストはあちらの40おやぢらしくボブ・マーリー、スティール・パルス、カッサヴ、そしてサルサのファニア・オールスターズ。なんかパンクの影響もあるかもね。




1曲目はタイトル曲の『Revolucion Karibeana(カリブ海革命)』。かっちょいい!40おやぢだからこそのかっちょ良さ。歌詞はカリブ海の団結(One Nation!)を訴え、キューバ革命よろしくカリブ海革命を起こすんだ!って感じ。(クレオール語なんで彼のインタビューを読んでの想像だけど)。他にも彼の出身地、マルチニークの中心都市フォール・ド・フランスのダウンタウン"Terres Sainville"で麻薬売りの移民(おそらくセントルシア人など)や売春で生きるドミニカ共和国の女性の心情を綴った歌なども収録。

音のほうは、カリブ伝統のリズムやフレイヴァーを引き継ぎつつも、最近のレゲエやヒップホップなんかの味付けもあり、飽きさせずなかなか楽しめる。40歳デビューということもあってか、子供じみた曲がほとんどないのもよし。ひととおり聴いていると、ある瞬間では、ボブ・マーリー、マヌー・チャオそしてスティングなんかの雰囲気も感じとることもできるんじゃないだろうか。

酒でも飲みながら聴くのがサイコーだね。でも歌詞はこんな感じだけど、イカす島音楽なんで、ちょっとした車のおともにもいいかもよ。歌詞の意味がわかったらちょっと重いかもしれないけど。洋楽なんてそんなもんか。じゃ〜もう1曲。2曲目の『Mi Natty Dread』。

ちなみにこのCDは日本じゃたぶん買えませんので、もし欲しい人は下記で購入よろしくです。
Antilles-Mizik.com


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