TiMalo / Pawol Funk-Ke (2008)
フランスから送られてきたフレンチ・カリビアンのCDからもう一枚紹介させてちょ。ジャジーでファンキーな演奏に、これまたクールなラップ風朗読がのるTiMaloというアーティストのCDです。これもかっちょいいし、本当にクールだよ〜。
フランス本国では5年ぐらい前からslamっていう、演奏をバックにポエトリー・リーディングする音楽ジャンルが注目されていたけど、海外県のカリブ海・グアドループでも何人かのアーティストを生みだしている。ただ本国と違うのは、フランス語じゃないということ。そう、フランス語とアフリカの言語が混ざったフレンチ・カリビアンの言葉“クレオール語”でslamするんだよね。だからslam creoleと言われてるらしい。そしてその代表的なアーティストがこのTiMalo。出身はもちろんグアドループ。favoriteなアーティストはスティーヴィーや JB、そしてマイルスやハービー・ハンコックらしいんで、ソウルとジャズが彼の根底にありそうだ。映画監督ではスパイク・リーなんかも好きらしく、人種差別問題にラジカルな面ももちあわせているのかもしれない。
まず音がかっこいいんだよね〜。生音のファンキーなジャズ風演奏が満ちあふれ、時々カリブの風味も匂ってくる。もちろんヒップホップの時代にマッチした雰囲気。これだけでも結構いけるのに、この演奏の上にラジカルな彼の朗読がのる。youtubeにPVがあればすぐにリンクさせるんだけど、無いから
itunes storeの試聴を是非聴いてほしいな。
antilles-mizikのサイトでも試聴ができるんで、itunesが無ければこちらでも。
歌詞はクレオール語なんで意味が分からないんだけど、彼のレヴュー記事なんかを参考にすると、グアドループの団結はもちろん、深刻な問題であるエイズや人種差別、そしてグアドループの独立にまで言及してるとの事。
本国の援助をどっぷり浴び、その恩恵によりカリブ1豊かな島のひとつであるこの島。しかし本国との格差、差別そして利権は全て本国へなど、厳しい現実は今も存在する。ただこの援助という恩恵を棄ててまでの独立というのはなかなか難しいだろう。そしてこういう問題はフランスだけではなく、アメリカやここ日本にだって存在するかもしれない。
彼が尊敬する詩人のひとりは「黒いディラン」と言われ、同じくジャズ・ファンクや時にはラテン音楽に人種差別などに関する重〜い詩をのせていたギル・スコット・ヘロンらしい。う〜む!そう言われれば近い感じがするような。
TiMaloのライヴの映像があったのでご参考に。
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