40おやぢの生活日記。沖縄中部編。
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2009年10月27日

Erik / Chayé kow (2008)

久々にフレンチ・カリビアン関連のCDを紹介しましょう。2008年11月にデビュー・アルバムを発売した若きアーティスト、Erik。CDのタイトルは「Chayé kow」です。
Erik / Chayé kow (2008)

なんか若い頃の岡田新オリックス監督がニタ〜っとしたような顔のジャケットなんで、決してジャケ買いはしないCDですよね。でもこのCDの内容、そのジャケットを良い意味で裏切ってなかなか良いんですよ。

彼のデビューは22歳。グアドループ生まれ。音楽一家に生まれたらしく、子供の頃から多くの音楽に親しんできたそうです(まぁ〜良くある話です。)。2001年頃(15歳ぐらいでしょうか)から音楽活動を始め、もちろんその時点から地元では頭角を表したらしいです。その後、パリの学校に進学、そこでこのアルバムの共同作業者であり、ベースやギターも弾いているSiam Lee(PVに出ているドレッドヘアーのアジア系っぽいミュージシャン)と出会い、二人の才能が認められ、今回のデビューということになりました。

このCD、全体にかなり気持ちの良いアコースティックな作りになっています。根底はソウル、ジャズ、カリビアン、アフリカン…。う〜ん!昔から脈々と伝わっている伝統音楽*であるアフリカ系カリブ・ミュージックの軽やかで爽快なリズムにジャズやソウルのメロディ、そしてイマの音、レゲエ、ヒップホップも時々チラチラと見えかくれする。そんな感じです。

*マルチニーク、グアドループの伝統音楽として50年代〜60年代に花開いた都会的なビギン、マズルカ、そして商業音楽とは縁の無い農作業の音楽的なbèlè、Gwakaなどが有名。

フランス本土でのシングル扱いの曲だと思われる『Si ou pa la(もし君がそこからいなくなったら)』のPVがコレ。

どうでしょう?今日みたいな台風一過の気持ちの良い日にはあいそうな感じがしませんか?そして良い意味で洗練されており、聴いていて清々しくなりませんか?

カリブの伝統音楽をちゃんと見据えて作られた、新しいカリブの音。それがここにあります。そしてそれはこんなにも気持ちよく清々しい。素晴らしいですね。

この伝統音楽回帰という考え。今のフレンチ・カリビアン・ミュージックの大きな潮流になっています。そしてこのErikもこの流れに共感、その答えがこのCDというわけです。

ちなみにSiam Leeと同じく共同制作者&ギターの名にManuel Mondésirの名が記されています。この人の父親といえば、マルチニークの伝統音楽、bèlè*の現在の第一人者、Edmond Mondésirです。そしてManuelは父とのコラボも多くこなし、伝統音楽にも熟知していると思われます。このアルバムでは「Pote Bambou」という曲に同じくフレンチ・カリビアンの伝統音楽であるマズルカっぽいリズムを使ったり「Charlo」という曲でスティールパンをフィーチャーしたりとか、随所に伝統音楽からの影響が見られます。こういうアイデア、もちろんErikもたくさん出していると思いますが、Manuelも相当のアイデアを出したんじゃないかなぁ〜と想像します。

*bèlèとは打楽器&アフリカンダンスをメインとしたマルチニークの伝統音楽

そういえばズーク(Zouk)のディーヴァ的存在、タニャ・サン・ヴァル(Tanya Saint-val)は彼、Erikの大ファンらしいですね。

もし気に入ったらantilles-mizikで購入してください。とは言ってもフランスからなんで、20日以上はかかりますよ。

セッションライブもYou tubeにあったので、ひとつ!曲は『Mal(悲しみ)』


ErikのHPです。他の曲も聴けます。

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Posted by antineco at 13:36│Comments(0)カリブの音
 
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