40おやぢの生活日記。沖縄中部編。
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2010年01月22日

カリブ海漫遊記・グレナダ島写真日記その4

2月21日
グレナダ島

1983年に起こったグレナダ侵攻って知ってる?たぶん30代前半より若い人たちは知らないんじゃないかな。もう27年前の事件だもんね。

グレナダ侵攻とは、米軍とそれに追随した一部カリブ海諸国の軍がグレナダに侵攻した事件。

グレナダは1975年の独立後、独裁色の強い政権が続いていた。しかし1979年クーデターが起こり人民革命政権が発足。この政権はアメリカ一辺倒の外交政策ではなく、ソ連、そしてアメリカに強く反発していたキューバとも国交を結び関係を強めていった。キューバにいたってはこの島で飛行場建設という名の下、高度な軍事訓練を受けた労働者を送り、飛行場と言う名の『対米軍事基地』を建設していたとも言われている。

このような状況のもと、当時大統領に就任したレーガンは危機を感じ、就任直後にこの侵攻を想定した軍事訓練をプエルトリコなどで行い、圧力をかける。

そして1983年10月。アメリカとその仲間達はこの人民革命政権がクーデターで倒れたのをきっかけに、米国人の安全確保なんちゃらといちゃもんつけて、宣戦布告無しの軍事行動!

現国際空港のポイント・サリンス(当時、キューバにより建設中)と旧空港のパールズから上陸。アメリカ側約8千人。それに対峙するグレナダ軍およびキューバ人は約2,500人。1カ月後にはアメリカ側が制圧してしまった(に制圧されてしまった?)。

この侵攻は米軍にとってはベトナム戦争以来の大規模な軍事行動だったらしく、この勝利がベトナム戦争敗北のあの暗い世相をふっとばし、国自体を沸かすことができたらしいとか。

でも当時高校生のオレなんかは、“悪”はソ連(この事件の前に起こり、ずっと続いていたアフガン侵攻(侵略?)や冷戦時のマスコミの反ソ報道なんかのイメージで)と思っていたのに、このグレナダ侵攻をきっかけに“悪”はソ連とアメリカという考えになってしまったかも。

そんなストーリーがあったグレナダ侵攻の激戦地、パールズ空港に行ってみました。グレンヴィルから3㎞北。
カリブ海漫遊記・グレナダ島写真日記その4

ここは空港としてはほとんど使われておらず、どっちかというと車道として使われています。ただグレナダ軍の小さい部隊は駐留しており、まだまだ軍事的土地のようです。ここの雰囲気はちょっと前の沖縄・読谷飛行場跡地(まだ全面返還前の頃の共同利用の時のね)に似ているかも。

我が物顔でここを使っているのはこいつら!いやいや本当はこいつらを飼ってる人たちだけどね。
カリブ海漫遊記・グレナダ島写真日記その4

この飛行場で興味深かったのは当時のソ連やキューバの飛行機飛行艇の残骸が残ってるということ。
カリブ海漫遊記・グレナダ島写真日記その4

カリブ海漫遊記・グレナダ島写真日記その4

なんかこれとか『未来少年コナン』とかにでてきそうな感じじゃないか?
カリブ海漫遊記・グレナダ島写真日記その4

ここにはコナン君はいませんでしたが、ちょっとした事件がこの後発生!

滑走路とか飛行機の残骸とかを写真で撮っていたオレなんですが、一応ココは観光地だけど、軍事関係の場所でもあるんですよね。写真を撮るのは全然OKなんですが、撮ってる奴(オレね)がここらでは見かけないアジア系で貧乏な感じの怪しい男ひとり。「これはスパイかも」と思ったかどうかわからないけど、まじめな(?)軍人さんがオレに職務質問。「パスポート見せて」「仕事は何やってるの?」などなど。

この職務質問した若い軍人さんはまじめなんだけど、融通の利かないお間抜けさん(よく職場にひとりぐらいいるダメな奴ね)みたいで、全然理解してくれなく、事務所まで連行されちゃった。

事務所では彼の同僚先輩とかにも軽く「グレナダに何しに来たの」とか質問されたけど。5分もたてばもう無関心。しか〜しオレを発見した若い軍人さんは納得がいかないみたいで、同僚先輩に「逮捕したほうがいいんじゃないんですか」「こいつは帝国主義者のまわしものかも」とか皆があきれる始末の発言。

ある彼の先輩のひとりが言いました。「彼に見つかったのが運のつき、あと30分ぐらいここで遊んでいけば」。笑っちゃいました。

1時間ぐらい彼のまじめな(?)質問とそれ以外の軍人さんとのゆんたく(団らん)後、宿に戻りました。

帰りは行きとは違う山経由で。熱帯とは思えないこんな場所もありましたよ。
カリブ海漫遊記・グレナダ島写真日記その4



つづく。

関連記事:
カリブ海漫遊記・グレナダ島写真日記その1
カリブ海漫遊記・グレナダ島写真日記その2
カリブ海漫遊記・グレナダ島写真日記その3

グレナダ島(Grenada):カリブ海小アンティル諸島南部にある島。人口約11万(国全体で)、面積は約310㎢(おおよそ宮古島の2倍)。英連邦。北はセントビンセント・グレナディーン南はトリニダード・トバゴが位置する。主な産業は農業と観光業。ナツメグやシナモンなどの香辛料の産地として有名(Spice Islandと呼ばれる)。この国の消費税はなんと最大27.5%。また1983年のアメリカ合衆国による軍事侵攻の地としても有名。カリプソの大スター、マイティ・スパロウはこの島の出身。


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